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ほとんどの建築会社のモデルハウスのトイレは「御使用で
きません」等の注意書があり、場合によってはトイレのふたも
開かないようになっています。
(展示用のモデルハウスは配管がしていなくて、水が流せな
いトイレの場合もあります)
良識のある皆さんは、あたりまえと思うでしょうが、そこまです
るには、やはり理由があるからです。
13年位前に、私の親戚(叔父・叔母)が家を建て替えるという事で、
当時の自分の会社の「モデルハウス兼建売住宅」を見たいと言われ、
二人を連れて行きました。
案内が終わった頃、なぜかトイレの水が流れる音がしたので、振り返
ると叔母が小用を済ませた後でした。
そのトイレには使用禁止等の注意書きがありませんでした。
私の常識では、モデルハウスのトイレを使う人がいるはずがない。
少なくとも、事前に聞くだろうと思っていました。
しかし、その思いは身近な親戚にも通用しませんでした。
私の常識が他人の常識と必ず同じとは限らないのです。
叔母は当然の様子でした。
悔しい事にその親戚はその後、他の会社で家を建て替えしました。
こんなことになるなら、あの時、叔母に注意すればよかった!
その後にこの家を買っていただいたお客様に申し訳ないと、今でも
思っています。
やはり、トイレやキッチンの水廻りは買っていただいたお客様に、最初に
使ってほしいと思っています。
しかし上には上がいます。 私の親しい同業者が実際に経験した話です。
16年位前の新築分譲マンションの話です。
マンションの工事がほぼ完成し、2週間後に引き渡しを受けるお客様が
下見に来た時の事です。
そのお客様が、マンション内を入居前の内覧をしていて、臭いにおいが
するので、トイレのフタを開けてみたら大きいものがあったそうです。
まだ水が流れない状態だったので、そのままの姿だったのでしょう。
見つけたのがそのマンションを買ったお客様だったのが、皮肉でした。
担当者であった私の親しい同業者は、その後どの様に謝ったのでし
ょうか?
かわいそうで想像ができません。
もちろん買ったお客様も気の毒です。
犯人は結局わかりませんでした。
悪気はなかったと思います。きっと催して大用を済ませた後に水が流れ
ない事に気が付いて、そのままにしてしまったのでしょう。
完成見学会の時に家のトイレが使えなくても、みなさん気を悪くしない
でください。