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不動産の思い出話⑫ 「立ち退きの変わった体験・・・その2」 | 富士市、富士宮市、伊東市のリフォームならデグチホームズ 静岡県東部(富士市・富士宮市・伊東市・沼津市)を中心にリフォームをご提供


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不動産の思い出話⑫ 「立ち退きの変わった体験・・・その2」

2012.12.16

 この写真はこの話に近いイメージの写真をネットより借りました。

 デグチエステートの佐藤です。

 前回に引続き約14年前の話です。

 あと3週間で以下の2人の入居者に立ち退いてもらう事になりました。こんな方々です。

 Kさん 50歳代後半 独身男性 無職 家賃を10年間以上払っていない。

 Mさん 30歳位 独身男性 夜勤が多い 電話もなく連絡が通じない。

 3回目の訪問で10年間家賃を払っていないKさんに会い、事情を話しました。

 そして3日後に訪問した時には以外な結末が待っていました。

 なんと、私が「出て行ってください。」とお願いした次の日に、救急車で運ばれて病院に

入院してしまったそうです。

 向かいの家の御老人が教えてくれました。

 御老人が私に「行く所が無くなって、自殺でもしたんじゃない?」冗談ぽく言いました。

 結局それから何も情報が入らず、救急車で運ばれた原因は未だにわかりません。

 Kさんは、その後1週間で退院して親戚の方が引き取ったそうです。

 わずかな家具類はその親戚の方が処分したそうです。

 一方Mさんは、アパートの部屋の玄関引き戸に、「8月1日から建物を解体します。」

 「電話ください。」と紙を貼りました。

 次の日にMさんから電話が掛かってきました。

 立ち退きの事はうすうす気が付いていたらしいのですが、新しいアパートをさがしている

 訳でもなく、引越しの予約もしてありません。

 あと10日しかありません。

 しかしMさんは3日後に新しいアパートを自分で探してきてくれました。

 引越しは私が手伝う事になりました。車も会社のトラックを借りました。

 約束の時間に部屋の前に行くと、もう荷物を玄関の前に出してありました。

 大きなビニール袋4つだけでした。

 そんなに重くもありません。たぶん衣類がほとんどでしょう。

 トラックを用意するほど家具はありませんでした。

 確認の為に部屋の中を見せてもらうと、日本酒の紙コップ(ストローが刺さったまま)の

殻が部屋一面に山積みになっており、畳が見えませんでした。

 くどいですが、「男おいどん」の世界です。

 

 建物を解体するから良かったものの、次の入居者の為にリフォームするのなら、家賃の

10倍以上の補修費がかかったでしょう。

 7月でしたので部屋の中は悪臭がただよい、吐きそうになるのをこらえるのが精一杯

でした。

 またMさん自身も数日間お風呂に入っていないらしくて体臭がひどく、トラックの助手席

に乗ってもらいましたので、とても我慢が必要でした。

 新しいアパートの隣の部屋の人に少し同情します。

 アパートに着きましたらMさんが、「色々お世話になりました。」と1万円をくれました。

 遠慮したのですが、結局いただきました。

 会社でお弁当をチンする為に、電子レンジを買わせていただきました。

 

  

 

 

 





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