デグチエステートの佐藤です。

前回と前々回に引続き１５年位前の話です。

競売物件で落札したマンションに住んでいたのは、こわおもてのお兄さんで

はなく、３０歳代前半のきれいな女性と３歳位の女の子でした。

その後、何事もなく退去してくれたと思いました。

しかし退去後、部屋の中を見て愕然としました。

なんと、部屋中がキズだらけなのです。

たぶん引越しの時に養生もなにもしないで、家具などを運び出す時もそのまま

引きずったのでしょう。

「はらいせい」にわざとしたのでしょうか？フローリングはすべて張替えです。

競売の場合は、１番抵当の銀行には貸付金が戻りますが（全額返済され

るとは限らない）、２番・３番抵当の消費者金融等の貸付金の分までは、ま

ず戻ってきません。

貸付金（金融機関から見て）の残高よりも、競売落札額の方がよっぽど安

いからです。

３０歳代前半の住んでいた女性（実際は不法占拠をしていて、貸付金が戻っ

てこなかった３番抵当の消費者金融の人）の気持ちもわかりますが、落札した

我々の責任ではないのです。

前もって引越し費用を１０万円位払えば、もう少し丁寧な引越しをしてくれた

かもしれません。

私が個人経営者ならともかく会社組織ですから、誰ともわからない人に何

の確信もなく１０万円を渡す事はできません。

１０万円を渡しても、もしも部屋の中がキズだらけであったら、私が会社から

叱られてしまいます。

結果的にリフォーム費用が１３８万円かかってしまったのはこの為です。

６月１日掲載のその１のブログで書いたように、結局粗利が５４万円しかな

ったのは、このリフォーム費用の予想以上の増額があった為です。

競売は、場合によっては大きく儲かる可能性があり、ある意味ギャンブル

性がありました。

しかし、私のようにトホホな経験をしたことがある人も多くいると思います。

安ければそれなりの理由があるという事は競売に限った事ではありません。

＊上記の写真のマンションはこのブログ内容とは関係ありません。